第13章 BLOODY LIAR
蘭丸さんと別れて、家に帰って、
私はずっと考えていた。
明日のこと。
大丈夫だって言い聞かせても
逃げ出したいような衝動に駆られていた。
そう思うたびに
陽くん、優月さん、蘭丸さん、律さん、和虎さんの顔が
頭に浮かんだ。
「・・・あ。」
私はカバンから一通の手紙を取り出した。
そういえば、陽くんに手紙書いたのに…。
渡してなかったな。
自分の書いた手紙を開いてみる。
そこには『頑張ろう』とか
薄っぺらい言葉が書いてあるようで
なんだか嫌になって
破り捨てた。
どんなに頑張っても…
死んでしまったら同じ。
でも、
それでも私は…
あの人たちを裏切りたくない。
出会ってまだ
一ヶ月も経っていないのに・・・
どうしてだろう?