第1章 第一章
「・・・・・・この先、必要とあらば、僕の胸、いつでもあなたにお貸しします」
宗次郎が優しい声で囁いて、私を抱きしめる腕に力を込めた。
も・・・・・・もう・・・・・・ダメ・・・・・・。
心臓がっ・・・・・・。
もう今死んでもいい。
こんな幸せ今まで一度も味わった事ないよ・・・・・・。
宗次郎・・・・・・。
「時音・・・・・・さん・・・・・・?」
私は宗次郎の背中に腕を回していた。
「ずっと・・・・・・このままで・・・・・・居たいな・・・・・・」
「えっ」
私の発言に宗次郎が驚いたような声を上げた。
「ダメかな・・・・・・?」
「・・・・・・いいですよ、もちろん」
宗次郎が優しく私の頭を撫でてくれる。
「宗次郎・・・・・・っ」
私の目から涙が溢れ出した。
大好き・・・・・・大好きっ・・・・・・!!
私はもっと力を込めて宗次郎を抱きしめた。