第17章 父親
征仁「・・・家を追い出すなんてしない。」
麗「・・・。」
征仁「・・・嫌な事があったら、戻ってきなさい。いいね?」
麗「は、い・・・!!」
ポロポロと涙を零しながら頷く麗。
征仁「子供だったのは、俺の方かもしれないな。・・・こんなに中学生に懇願されるとは、正直思ってなかった。」
恭弥「・・・バカにしてる?」
征仁「どうだろうな。」
クスクスと笑う征仁。
征仁「俺は、やられたらやり返すタイプの人間でな。」
リボーン「・・・あぁ。それでお前、ロシアとの国交問題解消しやがったのか。」
征仁「・・・よく知ってるな赤ん坊。」
リボーン「俺の名はリボーンだ覚えておけ。」
征仁「・・・へぇ。片隅にでも覚えておこう。」
恭弥「じゃ、麗は並盛に帰るから。」
ヒョイッと麗を抱き抱える雲雀。
麗「ふわぁっ!?ちょ!?」
問答無用で帰っていく雲雀。
リボーンは近くに止まっていた高級車の開いてる窓に立った。
「久しぶりねぇリボーン。」
リボーン「お前が母親だったのか。百合。」
百合「ふふふ。可愛いでしょううちの麗ちゃん。あげないわよ?」
リボーン「残念だったな。麗は俺の愛人だ。」
百合「命が惜しければ手を出さないで頂戴。」
リボーン「相変わらずだな。」
ニヤリと笑うリボーン。
百合「まぁでも・・・あの人、頑固だったから助かっちゃったわぁ。ありがとう、リボーン。麗ちゃんはあげないけどね。」
リボーン「チッ。」
百合「本気の舌打ちも久しぶりだねぇ。まぁいいわ。いつでもいらっしゃい。エスプレッソくらい用意してあげるわ。」
リボーン「あぁ。遠慮なく行かせてもらうぞ。」
百合「所で・・・あの人の悪事なんてどこで見つけたの?」
リボーン「情報屋をなめるなよ?」
百合「まぁ。それは誰に言ってるのかしら?」
リボーン「よくもまぁこれだけ隠居出来たな。お前みたいな有名な奴が。」
百合「顔は晒してないものー。・・・じゃ、私帰るわぁ。」
リボーン「あぁ。麗の事なら心配しなくていいぞ。」
百合「貴方の傍は余計に心配だわぁ。」