第5章 〈銀魂〉〇〇しないと出られない部屋
『そうです』
スピーカーの中の人はコホンと咳払いをした。
『皆さんには人狼ゲームをしてもらいます』
「……人狼ゲーム?」
姉上は頬を手に当てて首を傾げた。僕も良くは知らない……。
『そして、この部屋は人狼ゲームで勝たないと出られない部屋です』
「……え?」
それじゃあ、負けると一生この部屋にいなきゃいけないってことなのか……?
「そんなの……」
『拒否権はありません。皆さんには部屋を与えられています。そこで、自分の役職と人狼ゲームのルールを確認してください』
「おい」
スピーカーを使って説明を続ける人に対して、高杉さんが言葉を遮って言う。
「俺は暇じゃねェんだよ。こんな奴らと仲良くゲームしてる場合じゃねェ」
『残念ながら、ゲームに勝つまではこの部屋から出ることはできません。それに、このゲームはみんなで仲良くやるようなゲームではないのでご安心ください』
スピーカーの中の人は楽しそうに話をしている。
『それでは、皆さんのご健闘をお祈りしています』
そこで、会話が切れてしまった。それと同時に、真っ白な部屋に色とりどりの扉が現れた。ーーこうなってしまうと、僕たちにはどうすることもできない。