第3章 〈銀魂〉彼らは万事屋
男の瞳には涙を流しながらも冷酷に彼を見下ろす女の顔が映る。
「もう、黙って。とっとと私の人生から消えて」
「それじゃァ……世のため人のため、諦めて死ぬんだな。テメェの汚ェ命で救われる人生があんだからよ」
ーー最近、巷で少し話題になっている話……今まで誰かに酷い行いをしていた人間が忽然と姿を消し、数日後に何らかの事故に遭った状態で発見される。警察もマスコミも誰も殺人事件として取り上げることはなく、誰にも知られることもなく時間だけが経過する。
人はそれを『神様が天罰を与えたのだ』と言う。しかし、実際は……暗い闇の中で『万事屋』と呼ばれる殺し屋が密かに動いていた。
ーーこれは……殺し屋として人を殺して生きながらも、その殺人は世の中の誰かを救うためにしているという矛盾の中で生きている銀髪の男の物語である。
ーー果たして、その殺人は悪か、はたまた正義なのか……?
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