第1章 〈銀魂〉まずは肩慣らし
ーー朝、集落へ行くと1人の男が口から血を流して倒れていた。
「……」
ーーその男は土方だった。
昨夜、月詠は占いで土方を占った。占いの結果はシロ……村人だった。
(……此奴は、きっと騎士だったのじゃろう……)
ーーあの時の言葉を信じていれば……こんなことにはならなかったのに……。
月詠は下唇を噛んで、土方の上に莚を掛けた。
「……」
周りを見渡しても、昨日までいた3人の姿は見当たらない。
(……自分が生き残ってるということはこの村にいる人狼は残り1匹……)
ーー人狼と村人の数が同じになると、人狼は村人を全員襲い始める。
(……今の段階で分かっているのは……銀時が村人だということだけ……)
あの様子だと、銀時は本当に村人だろう。ーー月詠は誰よりも銀時を信用していた。
残りは神楽と沖田のどちらかだ。
ーー犯人の目星はもう付いている。
月詠は後ろを振り返って、自分の館へと戻って行った。
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