第4章 エイプリルフール
、言うわけで
「何作って欲しいんですか?」
「ケーキ」
「分かってます、もっとタルトとかガトーショコラとかあるでしょ」
「じゃあショートケーキ」
「意外とシンプルですね」
「そういう君はケーキ作れるの?」
「作れないことは無いですね
中学の時に一度パティシエになりたいと思って練習してた事が有りましたから」
「へぇ、意外
俺はそんな仏頂面のパティシエは嫌だけどね」
「……生まれつきです、ほっといて下さい」
「気にしてたんだ?」
「物心着いた時からこうでしたし今更治せるものでもないので」
「まぁ、今からニコニコ笑い出されると逆に気持ち悪いけどね」
「それはどうも、それよりお金下さい買い物に行ってきます」
「はい、これだけあったら足りるでしょ
お釣りはあげるよ」
「って5万も要りません」
「いいから行って来て」
「あんたどんだけ金銭感覚狂ってんですか」
「あと、日用品も要るよねじゃあこれ」
「だから何で10万プラスするんですか
むしろさっきのお金で十分です」
「いいから、いいから
これ鍵ね 、いってらっしゃい」
バタン!
……閉め出されてしまった
「ま、いっか
……行ってきます」
亞璃亞は歩き出した