第15章 貴方はだぁれ?
私は臨也と波江さんの言っていた亜美と言う女の人が付き合っているという可能性があると知った時から覚悟していた事が有った、それをする必要が有ると100%解るまでは臨也のことを信じていようとそう思った、
「臨也さーん」
「何さ、亞璃亞」
ほら、やっぱり冷たい、前は『どうしたの?』って言ってくれるのに
「珈琲きれちゃったので紅茶でも良いですか?」
「どっちでも良いよ」
前はしょうがないなあって言ってくれたのに
「波江さんが呼んでますよ」
「今じゃなくても良いでしょ」
前は後で行くって言っといてって言ってくれたのに
「ご飯ですよ」
「後で食べるから先食べておいて」
前は途中で切り上げてでも一緒に食べようとしてくれたのに
「冷めちゃいますよ」
「うるさいなぁ、俺は明日も出かけなくちゃならないの」
前はどんなに忙しくても私の目を見て話してくれたのに
またあの人に会うために頑張っているんだね
好きな人が幸せだと自分も幸せってよく言うけど
そう思うことが出来ないのは私の心が汚れているからなんでしょうか、
ごめんね臨也、こんな婚約者でごめん、
いや、臨也にはもう婚約者には思えてないかもしれないね