第15章 ふたりで【カラ松】

が、そんなことができるはずもなく。


「ひ…イ……イきそうっ……！あっ、イ、イッちゃう！ふあ、あああッ」


わたしは、あっけなくカラ松くんの舌でイかされてしまった。


カラ松くんは、そっと舌を離して、ふたたびわたしの上に覆い被さると、

わたしの頭に、ぽんと手を置いた。


カラ松「イッちゃったな、さくら」

「はあ…はあ……っ、イっちゃったよ…カラ松くん……」

カラ松「よくできました。いい子」


さわさわと優しく髪の毛を梳くように撫でられて、なんだか幸せな気持ちがこみ上げてくる。


カラ松くん……

やっぱり、かっこいいな。


カラ松「俺も、そろそろ限界。挿れてもいい？」

「う、うん……いいよ」


小さく脚をひらき、カラ松くんを受け入れる体勢をとる。

カラ松くんは、わたしの脚を持ち上げて、そこに身体をすべりこませた。

そして。


「ん……んんッ…ん、あ」

カラ松「大丈夫か、さくら？ 痛くない？」

「うん……大丈夫っ……」


優しくキスをされた。


こうしてカラ松くんと身体をつなげるのは、これで二回目。

でも、最初のときは、すごく酷くされたから、

こんなふうに優しくシてもらえて、幸せ……


「カラ松くん……っ」

カラ松「ん？」

「すき……、ん、好き……っ」

カラ松「ああ、俺も」


ふたたび、熱いキスを交わす。


こんなに幸せなセックスは、初めてだった。

だから、わたしは、気がつかなかったのだ。

このとき、押し入れの扉の向こう側で、

誰かが聞き耳をたてていたことに。