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【赤髪の白雪姫】きみの瞳に恋をする

第3章 強盗とウェイター


“王室付き”の諜報役。それが今の私の仕事だ。

成長が進むにつれて、男女の体格差が大きくなり、子供のころのようにイザナの影武者を務めることはできなくなっていた。けれども、男性の所作も女性の所作も身に着けていたことから、目的に合わせて変装、時にこうやって男装をして、現場に潜入捜査をすることが増えていた。
男装をする際は、実兄の統真・ホシミの名前を拝借して、トーマと名乗っていた。

“王室付き”であることから、時と場合によって、イザナの指示で動くこともあれば、ゼンの指示、もちろん国王の指示による職務を担うこともあった。


私は、少し前にこの集落を通過したイザナの近衛兵団の騎士たちが、この集落の治安に不安があると噂していたことから、現地で諜報活動を行っていた。情報源はイザナの部下からであるが、ここはゼンの任されている領地だった。


この店の女将さんには、簡単な事情を話して聞き込みのために、そして万が一の場合の用心棒もかねて、身を置かせてもらっていた。
万が一というのは、強盗が実際に襲ってきた場合に、お店の売上金や護身用の武器類を守るという意味合いだ。


いかにも柄の悪そうな二人組の男が店に来たのは、“最近、この集落で飲食店を狙った強盗が続いている。”ということをウィスタル城にいるゼンに報告してから、3日後のことだった。

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