第5章 再開
「翔呼ぼう。」
そう思って携帯を取り出す。
「…充電」
昨日ウキウキし過ぎて充電するのを忘れていた。
「わたしのばかーーー!!!」
なんて言ってると、
「大丈夫ですか?」
そんな声が聞こえた。
その声は私がずっと聴きたかった声で。
「岡田先輩…」
涙がでてきた。
「なんで俺の名前…泣かないで」
そう言って頭を撫でてくれる先輩。
その手が大きくてあったかくて、落ち着く。
しばらくして、落ち着いた私。
「あの、ありがとうございます」
「ん、落ち着いたん?」
「はい、大丈夫です。あ、あの…」
思い切って聞きたかったことを聞いた。
「先輩は彼女いますか?」