第30章 【最終章】夢か現か \❤︎/
「…もう朝になろうが、お前を置いて一人で行ったりしねえよ」
「…はい。晋助様と一緒ならわたしは他所の国だって、地の果てだって宇宙にだって行きますよ」
「そりゃ頼もしいな」
「…晋助様と出逢えて、本当に良かったです」
「どうした?いきなり」
「だって、晋助様がこんなにわたしを幸せにしてくれたから、毎日が本当に楽しくて意味あるものになりました」
「…」
「わたしも晋助様のこと幸せにします。だから…これからもずっと晋助様のお側にいさせてください」
「当たり前ェだ。…ずっと俺の隣にいろよ。」
高杉は普段は見せないような、そんな表情で口元を緩ませて凛の手を取り左の薬指にキスをした。
二人で笑いあって、気持ちの良い潮風が部屋を通り抜ける。
そしてキラキラと輝く海、そして暖かな朝日が優しく包み込む部屋で二人はゆっくりと唇を重ねた。
「…愛してます、晋助様…」
「…俺も、愛してる」
~ 夢か現か ~