第11章 「 さんかく 」 影山飛雄＊月島蛍

「だから、頑張らなくていいよ。僕はもうずっと、石井さんのことが好きだから。」


そう言うと、石井さんは上目づかいで僕を見た。



「ねえ、その顔、かわいすぎるんだけど。」


石井さんは顔を真っ赤にして照れる。



「ツッキー、スイッチ入ると結構、平気でそういうこと言うよね。」
「素直に感情を表に出すのが得意なもので。」


僕がにっこり笑うと、困ったような顔をした。


「で、石井真由さん。僕の彼女になってくれますか？」



そう問いかけると、彼女は満面の笑みで「もちろん」と頷いた。



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