第11章 「 さんかく 」 影山飛雄*月島蛍
私には、幼馴染がいる。
私は、その幼馴染、影山飛雄のことが、えっと、好きだったりする。
でも、これは、誰にも言ってない、自分の気持ち。
バレーに真剣で、まじめでストイックな飛雄が好き。
優しくて、面倒見のいい飛雄が好き。
私が勝手に部屋に入っても「仕方ないなあ。」って笑って許してくれる、飛雄が好き。
お互い、遠慮をすることなく、自分の気持ちを言い合える関係。
飛雄がいなかったら、今の私はない。
私は、飛雄を好きなのと同時に
飛雄の周りにいる、飛雄の友だちや支えてくれる人のことが好きだ。
特に、高校に入ってからはそう。
中学の時よりも、飛雄の顔が生き生きしてるのがわかる。
きっと、人に恵まれている。
そんな、飛雄を支える周りの人と友だちになりたくて、いつも飛雄に紹介をしてもらう。
その飛雄が、珍しく月島くんを紹介するのを渋った。
逆に興味をそそられる。
半ば強引に飛雄に月島くんを紹介してもらった。