第4章 リョー兄と一緒。
~ side 不二 ~
越前とスズナちゃんが帰ったあと、僕たちの話の話題はスズナちゃんでいっぱいだった。
「にしても、あの越前に義妹がいたなんてな~」
桃が歩きながらそう言うと、
「確かにな、しかもその正体が魔法使いの姫だとは…」
ノートになにかをメモする乾。
「なあ、手塚。何であの時わざとアウトにしたんだ?」
そういえば、僕もそれ気になってたんだよね。
大石の質問に僕も手塚の方を向く。
あの手塚がアウトになるなんて滅多にないから、何か理由があるんだと思うけど…
「実は、竜崎先生に頼まれてアウトにしたんだ」
「え、そうなの!?」
「でも、竜崎先生はあの後逃げたよね?」
「ああ、たぶん怒るとは思わなかったんだろう」
なるほどね、そういうことか。
にしても、強かったなスズナちゃん。
また今度、試合してくれるかな?
そのときはもちろん、本気を出すけどね♪