第3章 みなさんと対決です。
「越前、彼女はいったい何者だ?」
俺がスズナの心配をしていると、突然乾先輩が聞いてきた。
「何者と言われても…」
「それ、俺も気になってたんだよな~」
そう答えたのは、桃先輩だった。
「何でっすか?」
「いや、やっていてどこか見たことがあるようなプレイヤーのような気がしてな…」
まあ、誰しもテニスプレイヤーなら一度は見たことあると思いますよ。
だってスズナは、テニス界では魔法使いの姫って呼ばれてるし。
まあ、本名は誰も知らないから気づかないだけだけど…
「まあ、そのうち分かりますよ」
そう言って俺は、テニスコートの方を見た。