第5章 犬愛 <セカンドバージン 子犬系男子>
「「 ・・鎖 」」
小村は呟き、後ろから固まった空気を感じた。
「ッッ··」
声も出ないまま、私は足首から鎖を外そうとガシャ
ッガシャッと動かした。 「ッ取れ··ない····ッッ!!!」
錆び付いているが、壊れる気配は全く感じられなかった。
「もしかしてッッ·····!」
足首にズキッと痛みが走った。
「ああのッ、何か紙が·····ッ!!!」「貸してッ!!」
小村の手にあった紙をバッと奪い取り、カサッと紙を開いた。
ーー大人しくしろ。
「わ、<私達の取引を邪魔するな>···?」
「やっぱりコイツらッッーーキィィィッ··············
バッと振り返った。
「そうだよン♪」
「「「 !!!! 」」」
心臓が飛び出るかと思った。
ドアの近くにいたのは、言うまでも無くあのスマイルンだった。
そして、その後ろにはサングラスに黒い服装をした強面の男達。
微動もせず、ソノ時を待っているようで凄く威圧感がした。
「 君達ン、ボクらの追跡ご苦労様ン♪ 早速じゃあねン♪ 」
言葉の意味が頭に入ってくる前に、スマイルンは小村
に覆い被さった。「え」
そう声がしたと思ったら、小村の体は血で赤く染まって動かなくなった。
一瞬の事だった。
「 ン~、このナイフの切れ味なかなかだン♪ ペロリッ 」
全てを理解した後、突如恐怖心に襲われた。
「ああ、あぁぁッッ····」
鎖で繋がれた足が、異常に震える。
「ナゼそんなに怯えているのン? 大丈夫ン、キミも
連れていってあげるからン♪」
涙で歪んだ視界に、恐ろしい笑い顔がぐんぐん迫っ
てきたのが見えた。
そしてーー_ガバァァァッッッ!!!!
「んんんんッッッ!???!」