第2章 同愛 <学生 百合 純愛 少し·····>
「離れたくない離れたくない離れたくない離れたくない離れたくないまだここに居たいここに居たい転校なんて絶対にしたくない!!!!!!!!!!!!大大大大大大大大好きなの!!!!!!!!!」
それは、間違えて入ってしまったであろう、大きなシミでふにゃふにゃでクシャクシャで、殴り書きしてあった紙が一枚。
「そう言えばさぁン♪、ボク抽選で当たっちゃったンだヨン♪♪イェ~~イン!!♪」
泣き崩れた私を見下ろし、
相変わらずニヤニヤ顔で、カウンターの男が、何かプレゼント包装してある横長い四角形のものをくるくると回した。
「············よかったですね····。」
気力などなかったが 今の自分に人様を無視する権利など無い。
「あ、コレも当たったンーーーー♪♪」
そう言って私に何かフワフワしたものをバサッと掛けた。
「!?」
ビックリして立ち上がった。
大きなタオルらしきモノは、とても暖かかった。
「····あったかいわ············。」ビリビリッッと音がした。
「ン~~~···♪ い~らないンッッ! キミにあげるン♪!」
「え·····ッッ!! それ旅行券ッッッ·····」
と言い掛けて、私は気付く。
「?どうしたのン♪?」 その長方形のものは、
九州行き、と書いてあった。
「やっぱり、要らないン??♪」
ニヤニヤ顔に、迷いなく言った。
「頂戴!!!」
そう言って旅行券を奪い、私は弾丸の如く走り出した。
「ご利用、ありがとうございましたン~~~♪♪」
第1章 同愛 <学生 百合 純愛 少し······
「っぅう····!!」
空港に着いて、私は涙が流れ落ちた。
でも、もうふっ切れたから······ きっと大丈夫········
でしょ·········?
いや、凄く切ない。>
第1部 完