第6章 謙愛 <学生 格好良い ハジメテ同士>
「瑠々ッ..1回やめよう..っ!」
わたしはううん...!!!!と汗をかきまくりながら首を振った。
「だめだッッ!!例えこんな俺でも、お前をこれ以上傷つける事はできねぇッ...!!」
で、でも、と声にならない叫びをあげる、
「この続きはいつだって出来る..ッ!!俺は何があってもお前を愛しているから..!!」
ーーー!!!
そのまま、広は強く強く、私を愛するように抱きしめた。..その先は、中断する事にした。案の定、ベッドのシーツに血がついていた。
「すまねぇっ..俺がヘタだったばかりに....」
とすごく落ち込んでいる彼に、体育座りでへたりこみながら、私は話しかけた。
「いた..かったよ...」
「そうだ、そうだよなぁっ..」
と今度は懺悔するように、彼は私の体に抱きついてきた。
「こんなの..、広とじゃなきゃ、絶対嫌っ...!」
「ッッ...!!!」
泣き始めた私の裸の体を、彼は、また強く、抱きしめ直した。彼も泣いていた。私はそんな彼にキスをした。彼も、応じるように、強くキスを返してきた。
ドサッ..と私たちは、ベッドに倒れ込む。
「抱いても...いいよ...」
「ッ..」
そんな私の気持ちに応えるべく、また彼は優しく、私の胸に触れてゆく。「ぁッ..」体が、痛がっているハズなのに、彼がキスしたところだけは、治療薬のように、直ってゆく気がしたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。
謙愛 【完】