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ホテルの事情[R18]

第6章 謙愛    <学生 格好良い ハジメテ同士>



「いらっしゃいませン♪」


「あ、··あの··っ!!」

広が、頑張って声を振り絞る。広のシャツをちょっと掴み、この、ラ、ラブホテルのカウンターに立っている人から目線を逸らす。広が、少し震えているのに気が付いた。



私、西川 瑠々大学3年生は1年半位前から広と付き合い始めた。

告白の時の事を、今でも鮮明に覚えている。

当時彼に好きな人がいるって噂されてて、ずっと好きでいたたまれなくなって、メールで中庭に来てくださいって送ったんだ。緊張

広は来てくれた。

「瑠々..」

と、私の顔を見た瞬間、辺りを首をブンブン振り回して誰もいない事を確認し、私が告白するタイミングを探していたところに、

「すっ···西川の事がずっと好きだった!付き合ってくれない か?」

まさかの逆告白。耳まで赤くして言った彼に、

泣きながらはい、と言った。

そして、一週間経った帰り道。「ん··!」「あっ··う、うん··っ!」

その後お互い手汗を足にふく、という同じ行動をし
てふふっ、あははって笑って広は私の手を握った。

ふいたばかりなのに、また手汗が出てきてお互い謝った。

さりげなく握ろうとしてくれたみたいだけど、変に力が入っていてぎこちない手の握り方だった。話題を考えて話すだけで精一杯だった。


お互い、初めて出来た彼氏彼女だった。


数ヵ月も経つと、結構当たり前に手を繋ぐ事が出来るようになった。

初キスも、その頃。

1年経って友達に「そろそろHとかしないの?」とか言われて、ちょっと焦ったけれど、半年経ってやっとお互いそういう気持ちになってきた。

昨日、広が、

「瑠々の全部、俺に···くれないか?」

照れながらも甘い視線を向けられて、

「う、うん···!!」

そして、今日··!!

「へっ、部屋だってさ瑠々はどの部屋が良い?」

「え、えええっとこれかな···」

てきとうに近くにあったのを選んだ。

だ、大丈夫だよね!?

体もこれまで以上に洗ったし、色んな雑誌読み漁って可愛いブラつけてきたし、た、体調だって整えてきたし!!
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