第207章 286.Guillotine You Standing
臨が一護達の前へと降り立つ。
その様子に 織姫は心配そうに見つめると 臨はいつもの柔らかな笑みを浮かべた。
「………ケガ……してませんか?織姫」
その声に 織姫の声が震える。
それと同時に ボロボロと彼女の目から涙が溢れた。
「臨ちゃぁぁん…………」
「っなっ ど どうしました!?織姫!?」
ぎゅうと 織姫が臨に抱きつく。
それに臨はあたふたしていると 足元にネルがしがみつき 二人とも仕方ないなと織姫を抱きしめ返し ネルの頭を撫でた。
「一護くんもケガ………なんてしてる訳ないですよね」
「ったりめーだろ」
「よかった………じゃあ ルキアと茶渡くんの所に行きましょうか」
その言葉に 一護はそうだなと頷くと その視界に入った 臨の後ろで立ち上がる人物に大きく眼を見開いた。
臨もその人物へと視線を向ける。
「……グリムジョー…………」
斬魄刀を構える。
その瞬間 グリムジョーの刀剣解放が解け 普段の姿へと戻った。
「…………敗けるかよ……………俺が…俺がてめえなんかに………敗ける訳が無えんだ!!!」
グリムジョーの剣が 臨へ迫る。
しかし 彼女は自身の刀から手を離し グリムジョーの腕をつかんだ。
「………もう 止めましょう。キミの負けです。キミが王か 何か知りませんが 気に喰わない奴を片っ端から潰して 一人だけで王になって…………………私のことが気に喰わないなら 何度でも戦ってあげましょう。だから 今はもう止めなさい」
臨の手が振り払われる。
「ふざけんな!!!てめえは……」
刹那 グリムジョーに 三日月の刃が 食い込んだ。
「………往生際が悪りィんだよ さっさと死ね。そいつは俺が貰う」