第180章 251.Baron's Lecture 1st Period
「………何………だと……?」
愕然とした顔で 一護はドルドーニを見つめると 聞こえなかったかと彼はもう一度口を開いた。
「プリバロン・エスパーダ……"十刃落ち"という意味だ。そう つまり 私を含む3桁の数を持つ者全員が "かつて十刃だった者"なのだよ ぼうや」
ドルドーニの脚が 一護へと襲いかかる。
一護はそれを斬月で受け止めると お互いに距離をとり 二人は向かい合った。
「フフン!どうしたかね!?」
ドルドーニが高く飛び上がり 再び攻撃体勢へと入る。
するとその脚は 一護を大きく吹き飛ばし 彼の体勢を崩した。
「っ!」
なんとか着地しようと 一護が足下へと視線を向ける。
「足下など わざわざ目で見て確認するものではないぞ」
目の前へと迫る 強烈な攻撃。
それを受け 壁へと弾き飛ばされると ドルドーニは大きくため息を吐き 呆れたように言葉を続けた。
「……反応は鈍い 防御は脆い 足場の変化にすら即応できん …やってられんよ!まるで赤子の戦いじゃアないかね!えぇ!?」
その様子に臨は目を細め 小さく呟いた。
「……一護」
「ば ん か い し給えよぼうや。悪い事は言わん 今のままのぼうやじゃ 何をやっても吾輩には勝てんよ」
ドルドーニのその言葉に 一護はやだねと返す。
「何故?」
「……十刃落ちってのは 要するに十刃じゃねえんだろ」
「………………そうだが」
「こっちは十刃全員倒さなきゃいけねーんだ……十刃でもねえ連中に イチイチ卍解なんか使ってらんねえんだよ!!!」
一護が飛びかかる。
その攻撃をドルドーニは脚で止めた。
「成程 ぼうやの気持ちは良く解った。それでは吾輩からも 一言言わせて貰おう……………舐めるな」
ドルドーニが腰の刀に手をかける
「旋れ 暴風男爵」
次の瞬間 大きな竜巻が発生し 一護は自身の目の前に手を掲げ防御し 臨はネルを強く抱きしめ 少し距離をとった。
「何をしている 構え給え」
しかし その防御の構えも虚しく 一護が大きく再び吹き飛ばされる。
「ゆくぞ 暴風男爵」
その様子を 臨とネルは心配そうに見つめていた。
「一護が………死んじゃうっス」