第170章 235.The Frozen Clutch
煙が晴れ 無傷の臨が姿を現わす。
一方のグリムジョーは 満身創痍。
「………もう 終わりみたいですね」
臨の斬魄刀が元の形に戻り グリムジョーの首元へと押し付けられる。
「少し本気を出したら これとは……非常にガッカリです」
「……………ぇよ」
「…ん?」
臨の首に グリムジョーの手がかかる。
次の瞬間 急激な霊圧の上がりに臨は驚いた。
「まだ……終わってねえよ!!」
「っ……このっ」
「心配すんな この距離での虚閃だ!躱せやしねえよ!!」
刹那
グリムジョーの手が 凍りついた
「………な……!?」
「次の舞 "白漣"」
強烈な冷気が グリムジョーを凍らせる
「………強く なりましたね ルキア」
呆然と 突然できた氷のオブジェに臨が目を細める。
いったいいつの間に こんなに強くなったのだろうか そう思っているとルキアは少し照れたように 視線を揺らした。
「………先ほどの虚閃は……その…….姉さんが?」
「……見られていましたか」
臨が困ったように眉を顰める。
なんて説明しようか と臨は困っていると ルキアは告げた。
「私は …………私は 姉さんのことを何も知りません。共に生きてきて 百余年……何も」
「ルキア……」
「だから!だから私は 何も聞きませぬ!姉さんが……話してくれる日まで……だから……」
ルキアの視線が 臨とかち合う
次の瞬間 ルキアの顔に 氷から腕が伸びた
「……ナメんじゃねえぞ死神…………薄皮一枚凍らせて…それで俺を殺したつもりか………!?甘えんだよ!!!」
「ルキア!!!」