第115章 155.Redoundable Deeds
「恋次たちはまっすぐ走って、戌吊まで逃げろ、場所は分かるよな。後ろは私が援護する。ただ、前を向いて走れ!」
ルキアが放せと恋次の腕の中で騒ぐ
「一護を……臨殿を助けねば……!」
「だーもーゴチャゴチャうるせえなテメーは!!逃げてるっつーのに騒ぐんじゃねえよ!見つかったらどーすんだコラ!!」
その声に塀の向こうから声がしたぞという声が上がる。
それにほらみろ言わんこっちゃないと言うと、ルキアは今のは完全にお前のせいだろうと眉をよせた。
「…………臨さんがいんだ。オメーは黙って攫われてろ」
その言葉にルキアが黙る。
背後からの凶悪なまでの霊圧と死神達の悲鳴が聞こえる。
すると恋次はポツリとなにかを語り出した。
「………一護は……オメーらに借りを返したいと言ってた。」
「私たちに…….借り?」
「……ああ、"俺はルキアと臨に命を救われた。俺は二人に運命を変えてもらった。二人に出会って死神になったから……俺は今こうして皆を護って戦える"ってな」
私の所為で運命をねじ曲げ
ひどく傷つけてしまった
「……ゴチャゴチャ悩み過ぎなんだよテメーは、昔っからな。誰もテメーが思うほど、テメーを悪く思っちゃいねえよ。自分ばっか責めてんじゃねえ、何でもかんでも背負って立てる程、テメーは頑丈じゃねえだろうが。分けろよ、俺の肩にも一護の肩にも。臨さんだってルキアをまだ家族だと思ってんだ。ちょっとずつ乗っけて、ちょっとずつ立ちゃいい。その為に、俺達は強くなったんだ…………二人を……信じてやれルキア」
ルキアの手が恋次の死覇装を強く握り締める
「……済まぬ….恋次……」
「………馬鹿野郎、謝るとこじゃねえよ」
「……ありがとう…」
「……………礼を言うとこでもねえよ…」