第99章 132.Creeping Limit
跳ね上がった日番谷が剣を振り下ろす
「霜天に坐せ!! 氷輪丸!!!!」
氷の龍が市丸へと迫る。
溢れた霊圧が創り出す水と氷の龍
天候さえも支配する氷雪系最強の斬魄刀
氷輪丸
それの巻き添えを食らった吉良は悲鳴をあげる。
間一髪で避けた市丸は眉を顰め、次の手を見極めようとした瞬間、その斬撃と氷は彼へと迫り、その左手は凍りついた。
「終わりだ 市丸!!!!!」
しかし、市丸の声がひどく冷静に響く。
「射殺せ 神鎗」
ほぼゼロ距離からの攻撃に日番谷も慌てて躱す。
そして市丸は避けていいのと問うと、日番谷はその切っ先の方へと振り向いた
「………雛ーーーー………!!!」
直後、鈍い音と共にある人物が現れる。
そして市丸の刀を弾くと、その人物とほぼ同時に現れた女性がその人物の名を呼んだ。
「臨!!」
乱菊が その名を叫ぶ。
「随分と近くで霊圧の激しいぶつかり合いがあると思い来てみたら………何事ですか」
「せ、先生………」
日番谷が呆然とその人物を見つめる。
そしてその人物に市丸はにやりと笑った。