第5章 4.WHY DO YOU EAT IT?
自室で義骸から抜け、外へと飛び出す後についてくる地獄蝶に目もくれずに私は走った。
織姫ちゃんが、危ない。
その頃
井上宅では二人の少女が寛いでいた。
「バッッッッカじゃないのあんた!!」
たつきがそう言うと、織姫は失敬なと言って頬を膨らませた。
「バカじゃないっすよ!」
「いーやバカ。そんなチャンスムダにするなんて!」
直後、織姫はしゅんとする。
「や……やっぱりそうかなぁ」
「そーよ!そういうときはこうガッとイッキにいっとくの!」
「ガッと?」
「そっ!送ってやろうかって言われたら当然うん!そして足の痛みにかこつけて肩を貸してもらう。そして人気のないあたりまで送ってもらったら……力任せに暗がりに連れ込んで………押し倒す!!」
「ぶぼっ!?」
直後織姫の口からお茶が吹きこぼれる。
咽せる彼女を見ながら、たつきは言葉を続けた。
「だーいじょうぶ!あんたなら乳でも掴ましゃむこうから襲ってくるって!そしたら全部むこうのせい!……しかし来たばっかりの転入生と早くも仲良くなるとは、一護のヤツも意外とやるなあ……」