第53章 67.End of Lesson
情けない
何なんだ、俺は?
なぜ逃げる?
そんなもんだったのか、俺の"覚悟"なんてのは?
情けねえ
情けねえっ!
全く
救いようの無え甘ったれだ
「お前は」
一護の動きが止まり、傍観者である臨達の目が彼へと向く。
諦めてしまったのだろうか、いや違う。
「……一護くん?」
心配そうな臨の声、しかし本人の耳には届かず、吹くはずのない風が吹いた。
一護の霊圧が急激に上昇する。
「恐怖を捨てろ、前を見ろ。進め、決して立ち止まるな。退けば老いるぞ、臆せば死ぬぞ。」
一護の口からそんな声が漏れると、彼は柄を握りしめた。
「斬月!!!」