第49章 61.Lesson 2 :Shattered shaft
一護が鉄裁の手により押さえつけられ、臨が容赦なく一護の胸の鎖を短くしていく。
「おまっ、わりと容赦ねえよな!!」
死ぬ死ぬと騒ぐ一護に、浦原が騒がしいとぼやく。
「そりゃ騒がしくもなるわ!!しらねーのか!?今テメーらの切ったこの胸の鎖は"因果の鎖"っつッてコレ切ると魂魄は2度と体に戻れなく……」
「知ってますよそんなこと。」
その答えに一護がさらに怒る。
「そう、因果の鎖を切った以上黒崎サン、あなたはもう肉体には戻れない。死ぬだけです。切断面から徐々に鎖の侵食が始まり、それな胸に達すれば胸に孔が空いて虚になってジ・エーーンド♡」
信じられないといった一護の顔に臨が知らなかったのかと驚く。
「でも大丈夫、因果の鎖が切れても虚にならず生き延びる方法が一つだけあります。それは……死神になること、です!」
「ーーー!」
「そう!レッスン2とは死神の力を取り戻すためのもの!このレッスンを終えた時、キミは再び死神の力を手に入れる。さあ始めましょうかレッスン2"シャタード・シャフト"!!」
瞬間、一護の真下に穴が開く。
悲鳴をあげながら押さえ付けていた鉄裁と共に落ちていく一護。その悲痛な叫びが辺りに響く。
どんどん遠ざかっていく声、何処までも遠ざかる声に臨は雨を見て苦笑いした。
「ずいぶん深いですね。」
「がんばりました。」
ふんっと雨が臨を見て誇らしそうに笑う。
いつのまに床についたのか、一護の悲鳴が止まるとみんなで底を見つめ、浦原は一護に向かって叫んだ。
「さあ!その状態でここまで上がってきて下さい!それがレッスン2!"絶望の縦穴"!!」
その一護の腕は縛道で縛られている。
「バ、バカ言え!できるかよそんなこと!!」
穴の深さは50メートル程、まず普通の人間には腕を使わず登り切るのは不可能だろう。
しかし浦原はニタリと笑うと、論じてる暇はありませんよと自身の胸を指差した。
「"侵食"は既に始まっていますよ。」
一護が自身の胸を見る。
すると鎖の先は謎の化け物に変化し、その上の鎖を食べ始めた。