第313章 588.THE HEADLESS STAR 7
眼前に広がる五つの皿と その中央に浮くモノを見つめる。
覚えている
「何を考えている 臨よ」
「ーーーーー」
答えは 出ない。
しかし 覚えているのだ。
あの中央の柱も
五つに浮く街並みも
「間も無く 全てを思い出すだろう
闇を纏いし 霊王が娘よ」
ハッシュヴァルトの手から 影が抜ける。
そこから雑兵たちが出て来ると 先へ先へとかけていった。
途端に 衝撃波に吹き飛ばされる。
「おっとっとォ!
ここがどこだか 知らねエのかい?」
嘴頭のその男は ニヒルにその口元を歪ませると ユーハバッハへと睨みをきかせた。
「ここは天下の霊王宮 一見サンはお断りだぜ」
「零番隊第一官 東方神将 麒麟寺天示郎
貴様如きが私を止められると思ってか!」
「思ってなけりゃ出てきやしねえよ!」
天示郎が構える。
その直後 ユーハバッハたちの背後から白い湯が噴き出した。
湯が その場にいた者を飲み込む。
「あっ熱い!!熱つつつつつつァア!!!」
「どうだい客人 ウチの湯加減は!?
こいつはウチの特製でな!血と霊圧を搾り出す湯だ!熱かったら言ってぬんな!
別に温くしやしねえけどよ!!
天照一閃!!!
金毘迦!!!」
天示郎のかいが 斬魄刀へと変わった。