第297章 510.THE EXTINCTION
元柳斎の目が見開かれる。
(頭領が 誰に謝る!
お主が自らの手で引き起こした戦争に
お主が敗けて 誰に謝る!?)
「ーー貴様 貴様一体何者じゃ!!!」
元柳斎の背後に 青い火柱があがった。
一 と書かれた建物が 燃えていく。
それと同時に 現れた黒い人物に 彼は目を見開いた。
「ユーハバッハ……貴様ーーーー…」
「よくやった 星十字騎士団 Y 貴方自身 Rのロイド・ロイド」
「……私を…………よく…やったと………こ………光栄……」
直後 ユーハバッハだった者は消えた。
それに元柳斎は眉を釣り上げる。
「……外道が………貴様 今迄何をしておった」
「ーーーー……一番隊舎の下には何がある?」
その言葉に 元柳斎は驚く。
「藍染惣右介に 会って来た」
「!!」
「特記戦力の一つとして 我が麾下に入るよう言ったが 案の定断りおった。
良い事だ。何しろ時間はこの先永久にある。
さて
偽者との戦いで 力は使い果したか 山本重國?」
「ほざけ!まだーーー」
ユーハバッハが人差し指を立てる。
「今の名はこう言ったな
臨」
「はっ 御心のままに」
元柳斎の目が見開かれる。
跪き 胸に手を当て敬礼を一度すると 臨は斬魄刀を抜いた。
「臨 貴様まさかーーーーー!」
「卍解」
静かなアルトの声が 戦場に響き渡る。
それとほぼ同時に 元柳斎の斬魄刀から霊力が消えた。
同時に 彼女の斬魄刀がその細身の刃へと変貌する。
「"残火の太刀"」
それに元柳斎は目を見開くと そっと臨は構えた。
「芭蕉臨!!!」
元柳斎が臨へと捨て身で飛び込む。
しかし 臨はそっと目を伏せると その姿を光に包ませた。
光る剣が ユーハバッハの手に持たれる。
「さらばだ 山本重國」