第290章 494.The Closing Chapter
不自然な影が 臨の影から伸びる。
「あ……ああっ」
可城丸が動揺を声に滲ませると その影は彼の体を一突きし 縦に裂いた。
「可城丸先輩!!」
志乃の声が 響く。
信じられない 信じたくないといった顔で 可城丸と臨を交互に見る隊士に 臨はゆらりとその体を向ける。
腰に刺さったままの 斬魄刀。
そしてその様子を見て 臨はその嫌に澄んだ瑠璃の目を見開いた。
「ち……ちがう……ちがう……………なんで…………こんな………」
臨の身体がぐらりと揺れる。
そしてそれを プラチナブロンドの髪の男がそっと受け止めると 死神達に視線を向け黒い男に問いかけた。
「如何しましょう。この部隊の戦意は既に喪失、××××の回収は完了致しましたが」
「任せる、お前が此奴等を生かした方が幸せだと思うなら そうするがいい。
ここでの目的は××××の回収のみだ」
「ーーーー………了解しました」