第286章 489.MARCH OF THE STARCROSS
「その通り 十二番隊隊士を動員し 魂魄均衡矯正の為 流魂街の民衆二万八千を無許可にて抹消しました」
マユリが 淡々と告げると 元柳斎は言葉を続けた。
「何故 許可を取らなかった。緊切の事態なれば許可も下りた筈」
「許可を待って緊切以上の事態になった場合 それこそ責任を取り兼ねますのでネ」
「お主ら技術開発局の報告と対処が迅速なれば……此度の事態も未然に防げたやも知れぬ」
その言葉に マユリは不快を露わにする。
「それは違う
私は 旅禍として石田雨竜なる滅却師が瀞霊廷に侵入した時点で既に 今回の事態を予見し進言していた。
それを杞憂と聞き捨てたのは貴方だ。
此の事態を招いた元凶の全ては
総隊長貴方が
千年前のあの時
芭蕉臨を殺し損ねた所為ではないのか!」