第28章 こんなこと前もあったよね
『青峰と火神は?』
「場所取りしてる緑間君と高尾君と交代しに行ってます」
「お腹空いたって騒いでたんスよ」
「だから交代ついでにご飯買って食べて待っててって言ってあるよ!」
『めっちゃ想像つく。紫原は行かなかったの?』
「オレ先1人で来て回ってた~」
だからチーズドッグを食べているのかと彼を見ると既に手に握られているものが焼き鳥に変わっていた
彼の腕にはたくさんのビニール袋がぶら下がっているので、どのくらい前に来たんだろうと疑問に思ったがそれは聞かず、彼らは買い出しのため歩き始める
「何食べますか」
『紫原のせいでチーズドッグ食べたい』
「りんご飴はいいの?いつも食べてるよね?」
『あとでいいよ。夕飯が先』
「でも食べるんスね」
「美味しいもんね~りんご飴」
『なかなか食べ終わらなくて片手塞がるから後にする』
「大きいのを買うからだよ」
『せっかくなら大きいの食べたいもん』
じゃありんご飴の屋台はあとでいいかと彼らは人数の倍以上の焼きそばを買ったり、買い出しをしながら進んでく
すると紫原が何かに気が付いたのか、食べていた焼きとうもろこしから口を離し「あ」と小さく声を出した
「ミドちんだ」
「え、どこー?」
「さっちんじゃ見えないかもねーあっち」
『さすが2m超え』
「あーなんかやってるっスね」
「ちょうどいい。合流しようか」
紫原と黄瀬についていくと、当てくじをしている緑間と景品を持たされている高尾が他4人の視界に入る
彼らに近づいていき手を振ると、高尾がいち早く気づいて空いている片手を振り返してきた