第15章 みんな一緒に
「さあて、腹も膨れたところで」
「遊ぶぞ!!!バスケ以外で!!」
『…バスケ以外で?』
「本当は酒飲みてぇけどお前ら未成年で飲めねぇからな」
「今年お酒飲めるようになったとは思えない発言だなぁ虹村さゴッ…」
「なんか言ったかー?灰崎ィ」
拳をぶつけた灰崎に笑顔を向けているが目が笑っていない
そして彼らにとって中学の頃からの見慣れた光景のため誰も止めない。同情は少しするが
「虹村先輩、明日月曜日なのだよ」
「ああ?何言ってんだ夏休みだろ
大学1、2年で遊ばなくていつ遊ぶんだよ」
「真面目な顔してすごいこと言ってんな虹村さん。オレら試合の後なのに」
「外で遊ぶのあっちいしもう疲れたからボーリングしようぜ」
「って話を実はもう虹村先輩として予約してあります」
「桃井仕事はやすぎね」
「中学の頃から変わってないですよ灰崎君」
「誰だよさつきと虹村先輩正面にしたヤツ」
もう補導もされない年齢になってしまったし、逃げる理由も断る理由もない彼らは虹村についていく
「桃井さん、名前さん、門限は大丈夫ですか?」
『多分大丈夫。一応雪さんに連絡する』
「もう連絡済み!大ちゃんと一緒なら大丈夫!」
「良かったです。一緒に遊べますね」
そう言った黒子が優しく微笑む。彼の表情を見た桃井が「テツくん…!」と頬を赤らめている
少し前の方にいる火神を見ると青峰とどちらが高いスコアを出せるかと勝負するようで、何を賭けるか盛り上がっているのが聞こえてくる
楽しそうだなと思っていると雪さんから「気をつけて楽しんできてね」とメッセージが返ってきていた