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【黒子のバスケ】トリップしたけど…え?《4》

第12章 夏祭り 前編





ふと男の人の声がして顔を向けると知らない男の人が立っていた

苗字は急に緊張してしまって何も声が出なかったが、桃井が冷ややかな声で拒否する


「他に人がいます」

「えーそうなの?でも別に今2人なんだから、良くない?」

「私達は興味無いです」

「でも彼女は嫌とは言ってないよ?」


りんご飴を持っている手とは逆の手首を捕まれびっくりする

嫌と言えばいいだけなのに声が出なくて困っていると、目の前に人が現れ逆に相手の手首を掴んだ


「やめてくれないか、嫌がってるだろう」

「赤司君」

「えぇ何?なんな訳?」

「おい苗字大丈夫か!」

「さつき、こいつらなんなんだ」


次々と現れる火神や青峰達を見て、男たちは去っていった
苗字は緊張していたせいか呼吸が浅かったのだろう。ほっと胸をなでおろし、ふぅ。とため息をついた


「赤司君、ありがとう」

「いや、すまない。様子がおかしいのに気づくのが遅れてしまった」

『ううん、すぐ来てくれたよ。火神君も青峰君もありがとう』

「オレら何もしてねぇけどな」

「お前らの威圧が良かったのだろう」


赤司の言葉に「なんだと」と火神と青峰が言って、みんながケラケラ笑う

そこに黄瀬と高尾が心配そうに人混みかき分け走って来たので大丈夫と説明しようと歩みだそうとすると、
足が言うことを聞かずバランスを崩す


「おっ、と」

『わ、ごめん赤司君。ちょっと足が…言う事聞かなくて…』

「ああ、名前はよく転ぶね」


ズキリと頭が痛んだ。赤司が言ったその一言が何か引っかかった

そんなことも知らず苗字の体勢が大丈夫なのを確認し、支えてる腕をどけ、先程男に掴まれてた手首を見て「跡は残ってないね」と綺麗に微笑んでいた

なんでか、少しだった頭痛がどんどん酷くなる


「名前さん、顔色悪いですね」

『なんか今ので緊張しちゃったのかも』

「そうしたらボクも人混みに疲れちゃったので、休憩しませんか?」


黒子が赤司に目配せすると無言で頷く
彼女は大丈夫だと言うが、みな黒子の意見に同意してるので休まざるを得なくなってしまった





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