第20章 あなたと永遠に……14
月が紅く染まる夜
私は何かを捜すようにふらふらと歩いていた。
:ハラがヘッタ:
:ノドがカワク:
:ワタシをミタセ:
私じゃない声が私を突き動かしていく。
喉の渇きを、空腹を、何かを満たすために求め歩いている。
「誰なの?誰が私に話かけてくるの?」
:我は其方の中にいる者:
「私の中にいる?」
:我を満たせ:
「満たす……?」
:そのために其方は存在する:
「どういう事?」
:我は血を欲している:
「……血?」
:愛する者の血は格別じゃ:
「え……?!」
私の腕の中には血に染まった謙信様が……
「オイシイ……」
唇の端から流れ落ちる血を舌で舐めとる