第19章 あなたと永遠に……13
「なあ、佐助」
「どうかしたのか?幸村……顔が悪いぞ」
「そうそう!俺って不細工な面してるからな……って!!そーじゃねーよ!!」
「ノリツッコミが冴えているな」
「……まあ、俺のノリツッコミは置いておけよ」
「?……真面目な話か?(珍しく真剣な顔をしてるな)」
「ああ……かおるなんだけどよ」
「かおるさん?」
「あいつ、大丈夫か?」
「何かあったのか?」
「実はさっきな……」
「(かおるさんが幸村の血を吸った?
それ自体は普通の事だが……
その時の尋常でない様子。そしてかおるさんの体調不良__まるで人間から何かに変わっていくような?
まさかな。
いや、待てよ。
俺たちはこの時代ではイレギュラーな存在だ。
特にかおるさんは、歴史を変えてしまうかも知れない。史実だと謙信様は生涯独身だった。
……それが関係しているのだろうか)」
私が混乱していた時、佐助くんはとある仮説をたてていた。
その仮説の先にあるのが、絶望しかないのを私も佐助くんも謙信様もまだ知らなかった。