第16章 あなたと永遠に……11
「かおる、入るぞ」
声をかけられたと同時に勢いよく襖が開け放たれ、険しい顔をしている謙信様が部屋に入ってきた。
「何かあったんですか?」
立ち上がって謙信様の傍に行こうとするよりも先に、謙信様に背中から抱きしめられてしまう。
「どうしたんですか?」
首に顔を埋める謙信様の髪を梳くように撫でると……
どうしよう?
手のひらが幸せなんだけど。
久しぶりに触れ合う謙信様のぬくもりに心臓が踊りだしている。
甘えるように埋めた顔を私の首筋に擦りつけてくる謙信様は無言のまま
私の問いかけに応えてはくれない。
本当にどうしたんだろう?
いつもと雰囲気も違うみたいだし
「……謙信……ンッ……」
声をかけようとすると熱のこもった唇で塞がれてしまう。
息もままならない激しいキス
でも嬉しくて、私はそのキスを懸命に受け止めていく。