第14章 あなたと永遠に……9
幸せすぎて目眩をおこしそう……
眠りにつくときは謙信様に抱かれ、目覚めると謙信様の腕の中にいる
手を伸ばせば触れることの出来る距離にいる事が出来るなんて幸せに以外の何物でもない
心はこんなにも満ちたりているのに
どうしてだろう……
身体がだるいし、食欲もわかない。
食欲がないのに喉が異様に渇いてお水ばかり飲んでしまう。
「かおる……どうした? さっきから箸が止まっているようだが」
「あまり食欲がなくて……」
「体調でも悪いのか?」
「謙信様と一緒にいるだけで胸がいっぱいになってしまって」
「愛いやつだな」
目を細めてほほ笑む謙信様を見ているだけで胸が熱く焦がれてしまう
どれだけ夢中になれば私の心は満たされるのかしら
「嬉しい事を言ってくれるが、食べないと駄目だ」
「そうですよね」
少しでも食べないと心配させてしまうのでご飯を一口入れてみるけど
「っ……」
口の中に広がっていく異物感に吐き気がしてくる
まるで身体全体で拒否をしているかのように
「大丈夫か?」
「……はい」
口を押えてなんとか吐き気をやり過ごさないと
急にどうしたんだろう?
自分の体調の変化に戸惑ってしまう
……風邪でもひいたのかな?
ノドがカワク_____