第12章 あなたと永遠に……謙信side5
まるで花が咲き開くかのように可憐に微笑みながら
「……私も……好きです」
と告げられると胸を鷲掴みされたかのような甘い痛みがはしる。
その甘い痛みの心地良さ__
初めて知り得る痛みに酔いしれそうになる。
「知っていたぞ」
2人の間には言葉はいらないだろう?
言葉で伝えるより、俺のすべてで俺の想いを受け取れ
味わうように何度も唇を重ねていく
背中に回された手に力を込められただけで満ち足りた想いに駆られる
「んっ……」
甘い吐息を聞きながら俺は首に顔を埋め、何度も滑らかなかおるの肌に唇を寄せ強く吸いつく
俺のしるしを刻むために__
「んあっ……」
まるで無くした欠片を埋めるかのように互いを求めていく
互いの指を絡ませ、身体を重ね、繋がっていく
「っ……謙信様……」
「何故、泣く……痛いのか?」
「違う……幸せすぎて……怖い……」
「っ……」
なんとも可愛いこと言うものだな
今の言葉は胸に響いたぞ
「案ずるな……この幸せを奪う物は何人たりとて赦さん」
俺の幸せを
かおるの幸せを壊す奴は斬って棄てる