第11章 あなたと永遠に……7
「ぷっ……くすくす……」
「む?……何がおかしい?」
「だって……うさぎって……くすくす」
思わず笑ってしまった私を憮然とした顔で謙信様が異を唱えてくる。
その顔がとても可愛くて、何故だろう?
鼻の奥がツンっとして泣きそうになってしまう。
好きだから__
普段は見られない1面を見れて嬉しいから
幸せすぎて泣きたくなるんだ
「泣くほどにおかしいのか?」
「っ……」
謙信様の長くて綺麗な指が私の目尻にある涙に触れてる
動いてしまったら、離れてしまいそうで息も出来ずに謙信様を見つめてしまう。
__どれくらい見つめ合っていたんだろう?
まるで、時が止まったかのような静寂の中
「かおる……」
掠れた声で私の名前を呟く謙信様の唇が、そっと触れた。
息が止まるかと思った
突然のキス
突然?
ううん、違う。
私は謙信様とキスをしたかった
唇にはまだ謙信様の温もりが残っている
その温もりを逃がさないように指で閉じ込めるように触れてしまう。
「何故……口づけを?」
「口づけをしたいと思ったからだ」
ゆらめく緑と青の瞳
熱がこもっているように見えるのは気のせい?
謙信様……
あなたは私の事をどう思っているの?
戯れにキスをするだけの女?
それとも……
私のことを………好きですか?