第11章 あなたと永遠に……7
……眠れない。
布団にもぐってかなりの時間が立つけど意味もなく心臓がドキドキしてる
ううん、違う
意味はある。
謙信様の事を想うと胸が苦しくてたまらない。
私の手も膝も謙信様の温もりを覚えているから
あの桜の木の下で謙信様と一緒に時を過ごした私は、はっきりと自覚をしたから。
「謙信様が好き……」
言葉にすると身体中が火照ってくる
謙信様に逢いたくなってしまう
人を好きになるってこんなにも単純でいいのかしら?
私と謙信様の間にはハラハラするような出来事も、ドキドキとするような展開もない。
それでも謙信様が好き
もっと謙信様の事を知りたい
「……夜風にあたろう」
襖をあけ廊下にでると1匹のうさぎがいた。
(本当は1羽って数えるんだよね)
「どうしたの?」
逃げる様子もなく私を見つめてくる
可愛い
そっと撫でるとモコモコとした感触に癒やされてしまう。
耳をピクッと動かすとまるで私を誘うかのように動きだした。
不思議に思いながらも私はうさぎの後をついていくと、そこには__
胡座をかいて膝の上にうさぎを乗せている謙信様の姿