第17章 大地夢01
「んんっ!」
「柚季、どうした?」
突然呻いた私に大地が心配そうに尋ねてきた。
私は涙目になりながら大地を見る。
「ううう………あ、あめがからい……。」
「飴?…あぁ!スガから貰ったのか?!あれ、ハバネロだぞ?!」
「スガくん、そんなにからくないっていってたのにぃぃぃ…!」
綺麗な赤色だったし、辛そうな匂いもしなかったのに…!
舌がヒリヒリして痛くて、軽くパニックになる。
「口から出した方が良いぞ!」
「う、うん…てぃ、ティッシュ……あれ、無い…!」
そうだ、昨日使いきっちゃって新しいの入れないとと思ってたのに…!!!
慌てていると、大地が軽く溜息をついた後に私の腕を軽く引く。
「柚季、俺に渡しな。」
「で、でも辛いし…!」
「大丈夫、俺は何とか食べられるから。ほら、」
「んっ、」
大地にキスされて、口の中から飴がさらわれる。
辛さが薄れてホッとしたところで大地が離れて顔をしかめた。
「あー……辛いよなぁ…何でこんなの平気な顔して食べれるんだ、スガの奴…。」
「ご、ごめんね、ありがと……。」
「いーよ。…ただ、これに懲りたら変わった物には手ぇ出さないこと。」
「はーい……。」
あぁ、辛かった…。