第10章 安心の味
歩き慣れた寝室までの道のりを歩く間も潤くんの肩を抱いたまま。
それから仲良く同じベッドに入る。
「…途中で帰ったりする?」
「しない。
潤くんが寝るまで傍に居るし、起きても傍に居る。
その代わり朝ご飯作って服貸してね」
「ん、任せて」
そう言うと潤くんは目を瞑り、眠ってしまった。
潤くんは俺がどっかへ行っちゃうんじゃないか、って不安になるみたい。
だから寝る時は必ず俺にくっついている。
俺もここに住もっかな。
2度と潤くんを不安にさせない為に。
そう考えながら目を閉じる。
隣に居ると安心するのは潤くんだけじゃないよ。
俺だって潤くんが隣に居ると凄く安心するんだから。