第4章 癒しの味
「うる、せ…」
涙目になりながらも睨む。
「俺の前では強がらなくたっていーの。
可愛い潤を見せて?」
「強がってな、い…」
「ね、潤。
俺の目を見てて?」
手を止め、真剣に言う。
「あ、おう」
「大好き」
ふにゃり、と崩れた笑みを向ける。
「だ、だから不意打ちでそういうこと言うのは反則だろ」
「不意打ちじゃないもん。
ちゃんと見てって言ったよ?
そういう潤は?俺のことどう思ってるの?」
「…すげー惚れてるよ…」
「ふふ、ありがと」
言ったあとで物凄く照れる。
全く…本当に癒されたのはどっちだろうな。
智の方が機嫌良くねぇ?
納得いかない様子で首を傾げる潤がいた。