第2章 目覚めの一日
「ん?良いとこだったか?」
政宗だ
「ち…違うよ!家康に助けてもらったところ!」
「ふーーん、家康ね…」
政宗はそう言うと、家康の頭を軽く叩いた
「なんですか…」
「まぁいい…それより、これお前のか?」
政宗がそう言い、湖に差し出したのはショーツ
言葉も出ずそれを奪い後ろに隠すと
面白い物をみたとばかり、次の物を目の前に
(ひっブラ…!)
取ろうとするが手をあげられ頭上でヒラヒラと振られる
「政宗!返してっ」
「これ何か教えろ」
(ばかばかばかっ!下着だよ!)
「~~っ!胸に当てる下着です!!」
恥ずかしさのあまり声が大きくなる
政宗も家康も動かなかった
「いい加減返し…って!」
ジャンプしながらブラジャーを取り戻す
政宗は他に持っていたワンピースをぐいっと押し付けてくる
(良かったっ…あれ?政宗…赤い?)
「馬鹿か…そんなもの落とすなっ」
「バカじゃないもん!信長様から逃げるのに必死で…」
襖の方を向いていた湖は、信長の姿が目に入り青ざめた
「なんだ…着替えたのか…貴様、逃げ出したら首輪をつけると言ったのを覚えてるな」
スッと現れた信長が湖の頭を引きチリチリと音がするものを髪につけた
それは鈴の付い髪飾り
動くとリンリンと場所を知らせるように鳴る
「髪ならば猫になった際でも何処かにはついてるだろう」
満足そうに言うと信長様は引き返していった
「機嫌良かったな」
「…良い玩具を見つけた顔でしたね」
チリンッ
「…!?おもちゃ…!」
(冗談じゃないっ!……はやく帰りたい)