第7章 裏切り
「女。準備できたぞ。」
俺は電伝虫でそう伝えて、通信を切った。
「燐那・・・・・・愛してる・・・・・・」
燐那は気を失っている。
俺も、無傷ではいられなかった筈だ・・・・・・
「俺に殺される・・・か」
そんなつもり、ない・・・・・・。
ただ、血が欲しかっただけだ。
剣を抜く前に説明しておくべきだったな。
俺としたことが・・・・・・
「ミスった・・・」
『心臓を刺さなかったこと?』
・・・・・・
「気が付いたのか。」
『えぇ。』
「殺そうと思ってた訳じゃない。」
『えぇ。』
まだ意識が朦朧としているのだろうか。
口数が少ない・・・気がする。
「return and move」
部屋に響く女の声。
燐那は既に意識を手放しいた。
「これからは一緒だ・・・・・・」