第7章 裏切り
「燐那。目隠しは取るなよ。取れば一生会えなくなる。」
・・・・・・この・・・声は・・・・・・
『トラファルガーさん?』
「あぁ。少し我慢しろ。」
私は少し暗いのに我慢しろと言われたと思っていた。
微かに感じる殺気・・・
剣の微かな匂い・・・
『トラファルガーさん。私を殺しますか?』
「なにを・・・・・・」
『今、剣を抜いていますよね?』
「よくわかったな。」
『微かに血の匂いと、殺気を感じます・・・。』
「あの時からか?」
『・・・・・・はい。』
あの時とは、母さんと父さんが殺された時だろう。
『あなたも・・・裏切るんですね・・・・・・』
私はいつもズボンに忍ばせているサバイバルナイフを取り出した。
「何を・・・・・・」
『信じていました・・・。もう、何も失いたく、ありません。取り戻しつつあった気持ち、命も、諦めません!!』
私はそう言って、殺気を頼りにトラファルガーさん目掛けて走り出した。