第6章 5月。
「俺……子どもじゃない」
ずっと僕って言ってたくせに急に男の子の顔になって俺なんて口にして、私を見つめる。
いたずら心を刺激された私は星夜の首に腕を回して、キスした。
「こんなこと、したことある?」
「キスくらい、あるよ」
明らかに動揺して目を逸らした彼が面白くて、そんなに経験豊富でもないくせに星夜を押し倒す。
「じゃあこういうことは?」
ズボンを下ろして出てきたものを咥えると、「あっ……」って可愛い声が漏れた。声変わりはまだ先。
「今日は子どもの日だもんね。お姉さんが、最後にイイコト教えてあげる」
「あっ、ダメっ……僕……」
口の中のものが脈打って苦しいぐらい。唾液を絡めながら上下に数回動かしただけで「はぁ……あっ、ごめんなさいっ。出ちゃうっ……」情けない言葉と共に苦いものが広がった。
視界に入るものは満天の星空だけ。水道もトイレも随分遠い。仕方ないなぁ、と喉の奥に送り込む。
「あぁっ、ごめんなさい……」
眉を寄せて申し訳なさそうに顔を覗き込んでくる星夜。ひどく叱られた子どもみたいに項垂れる姿が加虐心をくすぐる。