第4章 3月。
「やだっ、恥ずかしい……」
賢一さん
の視界から逃れたくて横を向こうとしたら、差し込まれた冷たい手に背中のホックが緩んで胸が露わになる。
本気になった男の人って、こんなにも力が強いなんて知らなかった。私は簡単に上を向かされて、胸の先端に彼の唇が触れた。
「やぁっ、あっ……んんっ……」
いつもキーボードを叩く指が下着の中に差し込まれて、リズミカルに小さな突起を刺激する。
「あぁんっ、んっ、んっ……はぁっんっ……」
どうしてこんな声、出ちゃうの……?
「可愛いね。感じてるんだ。もっと僕の手で感じて。唯。好きだよ……」
聞きたかった言葉と弱い部分を攻めたてる唇、指が堪らない。
「恥ずかしいっ……あぁんっ……やぁっ……」
いつの間に滑りがよくなったのか、彼の指が挿入されたのを感じて、無意識に脚が閉じる。
「ダメだよ。ちゃんと脚、開いて。
気持ちよくしてあげるから、僕に任せて」